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GDP=医薬品の適正流通で物流業者に求められる注意点とは?

2021.12.28

GDPとは「医薬品の適正流通」のことです。
今回はGDPがどのようなものかを詳しく解説します。
物流業界に求められるGDP対応や、その際に注意しなければいけない点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

GDP=医薬品の適正流通で物流業者に求められる注意点とは?

GDP「医薬品の適正流通」とは

GDPは(Good Distribution Practice)の略称で、日本語に直訳すると「医薬品の適正流通」となります。
医薬品を流通させるプロセスにおいて、その品質を厳格に管理するために設けられた基準のことです。

日本では、2018年12月に厚生労働省から「医薬品の適正流通ガイドラインについて」として、正式にGDPガイドラインが発出されました。
GDPガイドラインで対象になっているのは、医療用医薬品、体外診断用医薬品(IVD)、一般用医薬品(OTC)などの薬機法における医薬品です。

GDPは、製造工場で作られた医薬品が出荷され、それが患者さんの手元に届くまでの流通過程における医薬品の品質保証を目的にした基本的な指針です。
GDPガイドラインの中には、対象の医薬品の品質管理や流通経路の管理などの手法が定められています。

医薬品は人の命に関わるものなので、それを取り扱う物流業者も厳格な規則に従う必要があります。
医薬品の品質を保つためには、製造工程だけではなく保管や流通や販売など、あらゆる場面において厳重な品質管理が必要となるのです。

そのため、GDPでは流通過程における生産工場と卸業者の責任分担を定めています。
それによると、医薬品が生産されて卸業者に輸送されるまでは生産工場が責任を負い、医薬品が小売や医療機関に輸送するまでの過程では、卸業者が品質管理の責任を負うこととなっています。

物流業者に求められるGDP対応のポイント

GDPガイドラインによると、医薬品を出荷した後、病院や薬局に配送し納品されるまでの流通経路が物流業者の適用範囲となっています。
物流業者が医薬品に関わる業務は「保管」と「輸送」の2つであることが、ガイドラインに表記されています。

GDPのガイドラインでは、「温度管理」「輸送業者の適正管理」「偽造医薬品対策」の3つが特に重要であることが示されています。
この中の「偽造医薬品対策」では、偽造医薬品の混入を防いで流通プロセスのセキュリティを向上させることがポイントとなっています。

物流業者に関連するのは、主に「輸送業者の適正管理」と「温度管理」で、前者は3PL(サードパーティ・ロジスティクス)などの業務委託先をしっかりと管理し、輸送品質の保証を一貫させることがポイントとなっています。
そして、ガイドラインの中でも特に重きを置いているのが、輸送・保管中の温度管理です。

その理由は、医薬品の温度管理をしっかり行っていないと、品質劣化を招いてしまう可能性が高くなるからです。
次項では、物流業者が医薬品の温度管理を行う上での注意点について説明します。

医薬品の温度管理における3つの注意点

全ての物流業者は、人の命に関わる医薬品を取り扱うという高い責任感をもって、間違いのないように業務を遂行しなくてはいけません。
以下に、物流業者が医薬品の温度管理を行う上で注意すべきポイントを紹介します。

1.温度マッピングを実施する

物流業者が医薬品を取り扱う際には、保管場所である倉庫やトラックの荷室などの温度分布を温度センサーで測定し、温度マッピングを実施する必要があります。
温度マッピングを行う目的は、保管場所の違いや有負荷状態でも温度逸脱が発生しないかを確認することです。

2.保管場所を常時モニタリングする

医薬品を保管する場所のモニタリングは、常時行うことが重要となっています。
季節によって保管場所の温度にはかなりの差が出るだけではなく、1日の間でも気温差は激しいものです。

GDPガイドラインにも、保管場所のホットスポット(高温の部分)とコールドスポット(低温の部分)を考慮し、温度逸脱が発生しないようにと記載されています。
保管場所には複数の温度センサーを設置し、常時モニタリングすることが求められています。

3.検知・警報システムを導入する

医薬品の品質劣化が実際に起きてしまうと手遅れで、それを知らないまま患者が服用することは命に関わる一大事です。
それを確実に防ぐためにも、医薬品の保管温度を逸脱したときに自動で警報を鳴らすシステムを導入する必要があります。

医薬品の中には、服用できる温度範囲が定められているものがあり、特に近年増加傾向にあるバイオ医薬品や抗体医薬品には厳格な温度管理が求められています。
気温が高い夏場は、医薬品の温度逸脱が起きやすくなっています。
そのため、トラックの荷台から医薬品を積み下ろしするときや、配送に費やす時間が長い場合は、温度管理を徹底して行わなければいけません。

患者さんに安心して医薬品を服用してもらうという責任感を、配送に関わる全てのスタッフが持つことが大切です。