お役立ちブログ blog

医療機器の輸送にはどんな種類がある?気を付けるべきポイントとは?

2022.5.24

配送の仕事の一つに、「医療機器」の輸送が挙げられます。
医療機器は非常に繊細なため、輸送においては通常の配送よりも気を付けなければなりません。

大きく医療関係の輸送でくくると、医療機器のほかにも検体や医療用ガス、医薬品なども対象となるでしょう。

運送業者であれば、医療機器をはじめとした医療関係の製品の輸送に携わる機会が必ず訪れます。

そこで今回は、医療機器輸送の種類や医療機器輸送で気を付けるべきポイントを解説していきます。

医療機器の輸送にはどんな種類がある?気を付けるべきポイントとは?

医療機器の輸送にはどんな種類がある?

医療機器の輸送は病院や研究室の移転や機器の買い替え時に必要となります。
しかし、医療機器といっても、さまざまな種類があります。
ここでは、医療機器輸送にはどのような種類があるのかご説明します。

精密機器や医療検査機器

医療機器輸送で代表的といえるのが、精密機器や医療検査機器です。
例えば、MRI装置やX線CTスキャン装置、レントゲン機器、超音波発振装置、麻酔器などが挙げられます。

これらは、医療機器の中でも重量があるものになるため、中型~大型トラックを用いて輸送されることが多いです。

 

内視鏡や手術用器具などは比較的軽量ですから、軽貨物車両を用いて輸送されます。
オペなど緊急時の場合、運送業者に輸送を依頼すればスムーズに対応してもらえるでしょう。

検体や半導体

検体や半導体なども医療機器輸送で取り扱われます。
検体とは検査に必要な材料のことで、血液や髄液、尿、組織の一部などが該当します。

一般臨床検体や動物病理診断検体、治験検体などの種類がありますが、いずれも軽量であれば軽貨物車両で輸送することが可能です。

 

ただし、検体輸送や半導体輸送は細かい温度管理が必要になるため、冷蔵装置や冷凍装置を備えた車両でなければなりません。
車載用冷蔵・冷凍庫を利用する場合もあるでしょう。

病院や薬局の薬

病院や薬局に配送するための医薬品を輸送することもあります。
軽貨物車やバン(商用車)が利用されることが多く、短距離かつ決まったルートに輸送する「ルート配送」が一般的です。

軽貨物車の最大積載量は350㎏ですから、医薬品の輸送であれば問題なく行えるでしょう。

 

輸送業務を病院や薬局の従業員が行っているところもありますが、通常業務に支障をきたしかねません。
そのため、医薬品の輸送を運送業者に依頼するケースも増えています。

医療機器輸送で気を付けるべきポイント

数ある輸送の中でも、特殊といえるのが医療機器輸送です。
ここでは、医療機器輸送において気を付けるべきポイントをご紹介します。

医療機器を安全に輸送できるか

医療機器は、精密機械であることが多く、少しの衝撃でも不具合を起こすことがあります。
一般的な荷物と同じようにトラックで輸送すると、振動により破損してしまう恐れがあるのです。

ですから、医療機器輸送ではまず「医療機器を安全に輸送できるか」を考えなくてはなりません。

 

医療機器を安全に輸送するためには、車両が走行中の振動を吸収する性能を備えている必要があります。
車のサスペンションに、空気バネを搭載し振動を抑える「エアサスペンション車両」がよく使用されます。

また、精密機器は静電気に弱いため、誤作動が起こらないよう静電気対策を行うことも大切です。

万が一破損した際の補償はあるか

梱包を厳重に行い、細心の注意を払って輸送に臨んでも、自然災害や事故など予期せぬトラブルが起こることもあります。
万一の場合に備え、運送業者の多くは貨物保険(運送業者貨物賠償責任保険)に加入しています。

貨物保険には、主に2種類あります。

 

オール・リスク担保条件
雨や汚れ、破損、盗難、付着など偶発的な事故により生じたあらゆる損害を補償する

 

特定危険補償条件
火災や爆発、車両の事故により生じた損害を補償する

運送業者を利用する際は、保険に加入しているかどうか、また補償内容について確認しておくと良いです。

現地調査や打ち合わせをしっかり行う

輸送する荷物は大きければ大きいほど破損や故障のリスクが高まります。
MRI装置やX線CTスキャン装置などの中~大型医療機器の輸送を行う際は、事前に入念な現地調査が必要です。

そして、梱包後のサイズを想定しつつ、安全な搬入ルートの計画を立てていきます。

 

医療機器や搬入先の建物に傷を付けないよう、養生もしっかりと行わなければなりません。

通常、エレベーターや出入り口の階段、通路の床、壁などの搬入ルートに養生を施します。

運送業者の利用を検討されている方は、現地調査や打ち合わせをきちんと行う業者かどうかも判断ポイントとなるでしょう。

費用や納期を確認しておく

「運送業者を利用したら、見積もり金額や約束の納期に大幅な誤差があった」という事例も少なくありません。

多くの業者では、作業時間や輸送距離、作業員の数、車両費などをもとに料金を算出する「チャーター料金制」を導入しています。

医療機器輸送も例外ではありませんが、業者の中には梱包作業や設置、既存機器の廃棄を別途料金とするところもあります。

そのような作業を依頼した場合、見積もり金額との誤差が出る可能性があるため、事前に確認を取るべきでしょう。

 

また、医療機器の輸送は緊急を要する場合もあるため、納期が守られることも重要です。
慎重すぎて納品が間に合わなくても困りますし、作業が雑すぎて機器が破損しても困ります。

業者との打ち合わせの際、輸送計画に無理がないか考えてみましょう。

まとめ

医療機器は繊細かつ高額であるため、輸送は運送会社に任せるのが理想的です。
費用を抑えたいのであれば、中型~大型トラックではなく軽貨物車を利用することを視野に入れましょう。

 

軽貨物車では、重量のある医療機器や大型の医療機器でなければ輸送が可能です。
医療機器輸送でお困りの際は、ぜひ当社にご相談ください。