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軽貨物運送業を開業する流れを紹介|スムーズに手続きしたい方は必見
2022.10.30「軽貨物運送業を開業する方法を知りたい」「軽貨物運送業の開業に必要なものはなに?」物流業界の人手不足が深刻になっている昨今、始めやすい軽貨物運送業に興味を持っている方は多いようです。
この記事を読むと、以下の内容がわかります。
● 軽貨物運送業を開業するために必要な条件
● 軽貨物運送業を開業する流れ
● 軽貨物運送業の開業費用
開業する方法がわかると、実際に軽貨物運送業を始めるイメージができ、スムーズに開業手続きを進められます。
独立を目指して、まずは開業方法を把握しましょう。
軽貨物運送業の開業においてクリアすべき6つの条件
以下6つの条件をクリアすると、軽貨物運送業を開業できます。
1. 事業管理を行う営業所がある
2. 営業所に併設した車庫(駐車場)がある
3. 乗務員が利用できる休憩施設がある
4. 事業用の貨物軽自動車がある
5. 国土交通省の標準約款に準じた運送約款を用意している
6. 適切な管理体制が整っている
1.2.3については、車庫付きの自宅を営業所として登録すれば、ほかに場所は必要ありません。
車庫が自宅にない場合は、営業所から2km以内に設置してください。
運送約款は、国土交通省が示している標準運送約款を利用すれば、個人で作成する必要はありません。
10台以上、事業用貨物自動車を所有する場合は、本人以外にもう1人管理者が必要です。
軽貨物運送業を開業するまでの流れ|4つの手順
軽貨物運送業を開業する流れを知り、各手順で必要なものを準備しましょう。
● 【手順1】運輸支局に届出
● 【手順2】軽自動車検査協会で黒ナンバーを取得
● 【手順3】各種自動車保険に加入
● 【手順4】開業届けを提出
軽貨物運送業は、手順1〜3を行い最短1日で開業できるため、参入しやすい事業です。
【手順1】運輸支局に届出
まず、以下4つの書類を準備して、運輸支局に届出をしましょう。
書類 | 内容 |
貨物軽自動車運送事業経営届出書 | ● 2部(提出用・控用)作成
● 氏名・住所・営業所などの基本情報を記入 |
運賃料金表 | ● 1部(提出用)作成
● 各運輸支局の記入例を参考に、設定した運賃を記入 |
運賃料金設定届出書 | ● 運賃料金表を提出するにあたり、セットで必要な届出書を記入 |
事業用自動車等連絡書 | ● 使用する自動車の情報を記入 |
免許証 | ● コピー可 |
軽貨物運送業を届出ができる運輸支局は、事業の本拠地を管轄する運輸支局のみです。
書類の記載内容が問題なければ、当日に届出が完了します。
【手順2】軽自動車検査協会で黒ナンバーを取得
次に、軽自動車検査協会で「黒ナンバー」と呼ばれる事業者用のナンバーを取得します。
事業者と自動車の所有者が同じで、その本人が貨物軽自動車の申請を行う場合は、以下3つを用意してください。
1. 車検証の原本
2. 現在のナンバープレート2枚
3. 運輸支局で押し印された事業用自動車等連絡書
それ以外の方が申請する場合は、「申請依頼書」が必要です。
加えて、個人事業主で開業する場合は、住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)か印鑑(登録)証明書も持参しましょう。
また、購入したばかりの中古車やリースの場合は、所有者が本人名義ではないため、注意してください。
【手順3】各種自動車保険に加入
まだ各種自動車保険に加入していない場合は、このタイミングで加入してください。
リスク軽減のために、自賠責保険だけでなく、任意保険への加入もおすすめします。
任意保険の加入は義務ではありませんが、自賠責保険の限度額を超える事故に備えるための保険です。
事業を行うなら、任意保険にも加入して思わぬ出費や損害に備えましょう。
【手順4】開業届けを提出
個人事業主で開業する場合は「個人事業の開業・廃業等届出書」を納税地(居住地域)を管轄する税務署に提出します。
青色申告で確定申告したい方は「青色申告承認申請書」も提出してください。
開業届けは、事業開始の事実があった日から1ヶ月以内に提出しましょう。
届出なくても罰則はありませんが、青色申告や屋号での口座開設ができないなどのデメリットがあります。
軽貨物運送業の開業に必要な費用
軽貨物運送業を開業するために必要な費用は、黒ナンバーの交付にかかる約1,500円〜1,900円だけです。
状況によって住民票等の発行に手数料がかかりますが、手続き自体に費用はかかりません。
例えば本人が貨物軽自動車を所有、自宅を営業所にして、すべて本人が手続きする場合は、初期費用が黒ナンバーの交付費用だけで済みます。
開業後に毎月かかる費用は、主に軽自動車税(事業用)3,800円とガソリン代です。
軽貨物運送業の開業は個人事業主か法人どちらがよいのか
貨物運送業の開業において、個人事業主か法人どちらがよいかが話題になります。
資金・人材・仕事がすでにそろっている場合は、法人にするメリットもあります。
そうでない場合は、個人事業主での開業が現実的です。
あとから法人化できるため、貨物運送業で独立したい方は、個人事業主として開業するとよいでしょう。
軽貨物運送業の仕事の取り方|直接案件を受けよう
軽貨物運送業を開業し、直接案件を受けるための手段は、以下のとおりです。
● 求人サイト
● マッチングサイト
● 配送マッチングサービス
● 掲示板
● 同業者との交流
フランチャイズで活動する方法もありますが、必ず仕事がくるとは限りません。
フランチャイズに頼り過ぎると「思ったより仕事がこない」といった状況になる可能性もあります。
直接案件を受けるためには、依頼したくなる事業主になりましょう。
コミュニケーション能力が高く、ビジネスマナーが備わっている方は、「仕事を依頼したい」と思ってもらえるはずです。
まとめ
軽貨物運送業は、最短1日で開業でき、最低約1,500円〜1,900円で始められます。
参入しやすいだけでなく、物流が求められる昨今、軽貨物運送業が需要の高い事業です。
ただし、未経験者や開業の知識がない方が勢いで始めてしまうと、失敗しやすい事業でもあります。
成功させるためにも、本記事で軽貨物運送業のイメージをつかみ、実際の開業に役立てましょう。