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「軽貨物はヤバイ」って本当?軽貨物をやってはいけない理由とは?

2023.6.27

新型コロナウイルスのパンデミックにより、注目を集めた仕事の一つが軽自動車などを使った軽貨物輸送です。輸送量の増加や小回りが利く点などが話題となりました。

その反面、「軽貨物はやめとけ」といった声があるのも事実です。本記事では軽貨物ドライバーの業務内容や契約形態、軽貨物はやめとけといわれる理由などについて解説します。

「軽貨物はヤバイ」って本当?軽貨物をやってはいけない理由とは?

軽貨物ドライバーはどんな仕事?

軽貨物ドライバーとは、軽自動車などを使って貨物を荷主に指定された顧客のもとに届ける仕事です。

2トンや4トンといった一般的なトラックに比べると扱う荷物が小さく体への負担が小さいため、女性や高齢者でも働けます。配送範囲が限られているため、長距離ドライバーのような夜通しの運転もほぼありません。

軽貨物ドライバーの働き方

運送会社の社員が軽貨物を扱うこともありますが、多くの場合は個人事業主として軽貨物を運送します。
運送時の契約は運送会社との業務委託契約とフリーランスでの個人契約の2種類に分けられます。
それぞれの違いについてみてみましょう。

運送会社と業務委託契約

最初に紹介するのが運送会社と業務委託契約を結ぶ働き方です。
業務委託契約とは、特定の仕事を請け負うことと引き換えに依頼主が報酬を支払う契約のことです。

労働時間に応じて報酬が受け取れる雇用契約とは異なり、業務の遂行や成果に応じて報酬が支払われます。

 

契約内容にもよりますが、運送用の車両を貸与してくれたり、確定申告などを会社で行ってくれたりする場合があり、スタート時の負担を軽減して配送に専念できます。

フリーランスで個人契約

どの運送会社とも契約せず、フリーランスで軽貨物運送を請け負うことも可能です。
業務委託よりも自由度がありますが、仕事を獲得するために自分で営業しなければなりません。
また、確定申告などの税務処理も自分でやらなければなりません。
そのかわり、自分が働いた分だけ収入が増えるため、やりがいがある働き方だともいえます。

「軽貨物はやめとけ」といわれる理由

貨物需要が増加し、ドライバーとして活躍する人が数多く存在しますが、実は「軽貨物はやめとけ」といった声が少なからずあるのも事実です。
なぜ、そのような声が上がるのでしょうか。
やめとけといわれる4つの理由について解説します。

働く時間が長くなる可能性があるから

1つ目の理由は長時間労働になる可能性があるからです。
軽貨物ドライバーは自分自身が社長といってもいい個人事業主です。
いいかえれば、誰からも雇われていない立場ですので、労働者とみなされません。

 

日本では労働者の権利はさまざまな法律で守られているため、労働時間が抑制される傾向があります。
しかし、個人事業主にはそのような規制がないため、成果を上げるまで休むことはできません。

時間帯効果を考えず、低報酬の案件を大量に受けてしまうと、どれだけ働いても仕事が終わらず、収入が低いといった状態に陥りかねないのです。

価格交渉が難しいから

2つ目の理由は価格交渉が難しいからです。

業務委託契約にせよ、フリーランスにせよ、報酬金額は自分で交渉しなければなりません。
一方の荷主側はコストを抑えるため、できるだけ安い金額で発注しようとします。
両者のギャップを埋めるには粘り強い交渉や日頃の関係性を深めることが大切です。

 

しかし、個人事業主と発注側の会社では、会社側の力が強くなりがちです。
要求される報酬が高すぎれば、他の個人事業主と交渉すればいいからです。

こうした価格交渉は非常に難しいため、開業しても思うように稼げないといったリスクがあるのです。

収入が不安定

3つ目の理由は収入が不安定なことです。
正社員として勤務していると、毎月一定額の給料(月給)が保証されます。
しかし、個人事業は仕事の量によって収入が大きく変動します。
先の収入が読みにくいため、生活そのものが不安定になりがちなのです。

顧客から理不尽なクレームを受ける可能性があるから

4つ目の理由は理不尽なクレームです。
よくあるのが、再配達に関するクレームです。
時間通りに到着し、チャイムを鳴らしたにもかかわらず出てこなかったため不在通知を入れたところ、実際は在宅していて「時間通りに荷物が届かなかった」といったクレームなどが代表的です。

 

自分自身に非がなくても相手の受け取り方次第ではトラブルに発展してしまいます。
しかも、個人事業主であれば会社が守ってくれるわけではありませんので、クレーム対応に苦慮する事態も想定されます。

まとめ

今回は軽貨物ドライバーの仕事や契約の種類、「やってはいけない」とされる理由について解説しました。

生活スタイルが変わり、宅配需要が増加する中、軽貨物ドライバーの需要はこれまでになく高まっています。
ビジネスチャンスが多い半面、長時間労働になる可能性や収入の不安定さ、クレーム対応など注意すべき点も多々あります。

 

軽貨物ドライバーとして開業を考えているのであれば、勢いで独立開業してしまうのではなく、どこかの運送会社の社員などを経験し、運送のノウハウを得てから軽貨物ドライバーとして独立するのが無難ではないでしょうか。