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軽貨物自動車ドライバーが加入すべき保険はなに?貨物保険が特に重要⁉

2023.7.26

IT技術の進化に伴い、インターネット通販で買い物をする機会が増えている現在、軽貨物配達ドライバーの需要が高くなりつつあります。
また、運送業界では人手不足が深刻化している背景から、個人事業主として軽貨物自動車のドライバーを営むケースにますます注目が集まると予想されます。

 

しかし、軽貨物自動車のドライバーは様々な品物を運ぶことから、横転などのトラブルにより甚大な損害を被るケースも少なくありません。
そこで、今回は軽貨物自動車のドライバーが加入すべき保険を紹介します。

軽貨物自動車ドライバーが加入すべき保険はなに?貨物保険が特に重要⁉

軽貨物自動車とはどのような自動車を指すの?

最初に、軽貨物自動車の定義について簡単に触れていきましょう。
軽貨物自動車とは、主に貨物の輸送を目的として使用されている三輪自動車と四輪自動車を指しており、以下の規格を満たす必要があります。

 

・排気量:660cc以下
・寸法(長さ×幅×高さ):3.4m×1.48m×2.0m以下

 

また、その種類はトラックタイプ、バンタイプ、ボンネットバンタイプが主流です。

軽貨物自動車の保険にはどんな種類がある?

軽貨物自動車の保険には、下記のような種類があります。

 

・自賠責保険
・任意保険
・貨物保険

 

そこで、本項ではこれら3つの保険の具体的な内容を確認していきます。

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)とは?

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、自動車損害賠償保障法に基づき必ず加入しなければならない保険で、以下のような内容となっています。

 

・補償内容:交通事故で他人を死亡もしくはケガをさせた場合
・限度額:死亡3000万円、ケガ120万円、後遺障害75万~4000万円

 

このように、自賠責保険は人身事故における被害者に対して支払われる保険のため、運転者自身のケガや自動車の修理代、物損事故(人身事故における物損も含む)では適用外となります。

 

また、事故の内容によっては自賠責保険だけでは不十分なケース(高額所得者が被害者のケースなど)も存在するため、任意保険の加入も必須だと考えるべきでしょう。

任意保険とは?

任意保険は、自賠責保険とは違い加入の義務はありませんが、自賠責保険でまかない切れない補償内容をカバーするために自賠責保険とセットで加入する方法が一般的です。
また、任意保険の種類と適用範囲は以下となります。

 

・対人賠償保険
自動車事故全般に適用され、人身事故における自賠責保険の限度額を超えた範囲を損害保険会社が支払う保険

 

・対物賠償保険
自動車事故全般に適用され、事故における自動車や建物に与えた損害を損害保険会社が支払う保険

 

・人身傷害補償保険
自動車事故全般に適用され、事故における自分の過失部分を含めた損害額の全額を損害保険会社が支払う保険

 

・搭乗者傷害保険
自動車に登場している人が事故によって死亡・ケガ・後遺障害を負ったケースに適用

 

・自損事故保険
運転者自身の物損事故に適用

 

・無保証者傷害保険
賠償能力が不十分な自動車と事故を起こし、運転者及び同乗者が死亡・ケガ・後遺障害を負ったケースに適用

 

・車両保険
偶然の事故により自動車が損害を受けたケースに適用

 

このように、任意保険は自賠責保険ではカバーされていない範囲に適用する保険内容になっており、万が一に備えて加入しておくことが重要だと考えられます。

貨物保険とは?

貨物保険は、トラック・航空機・船舶・鉄道などの輸送における貨物の損害に対する保険で、輸送中に加えて保管中におけるリスクもカバーされる特徴があります。
また、貨物保険は輸送場所において以下の3つに分類されています。

 

・外航貨物海上保険:国際間で輸送される貨物が対象
・内航貨物海上保険:日本国内における船舶輸送貨物が対象
・運送保険:日本国内における陸上及び航空輸送の貨物が対象

 

このように貨物保険は、陸・空・海のあらゆる輸送手段に適応していることがわかります。
さらに貨物保険は、自動車の走行中のみならず車上仮置きや積み込み・荷下ろしなどの貨物運搬の全てが適応範囲になっていたり、補償内容も盗難・浸水・火災・転覆や横転などのケースも想定されていたりするなど、運送業には欠かせない保険と言えるのではないでしょうか。

軽貨物自動車保険の必要性は?運送業では貨物保険が特に重要⁉

前項で紹介した通り、自賠責保険の適用範囲や補償限度額では不十分なケースも多くあるため、任意保険を用いて補償内容を補填する方法が一般的です。
特に運送業では積み荷が全て誰かの所有物であるため、事故などで品物を破損したり、盗難などで品物を紛失したりすると、積み荷の量や価格によっては莫大な賠償金を支払う必要が出てきます。
そのため、軽貨物自動車を扱う仕事をする際は、任意保険に加えて貨物保険への加入が必須だと推察されます。

まとめ

今回は、軽貨物自動車用の保険にフォーカスして紹介していきました。
軽貨物自動車用の保険には、一般の自動車保険とは違い貨物に関する保険が重要となることがわかりましたね。
この記事を参考に、運輸業界の一員として働く方の助けになれば幸いです。